地盤改良の要否はN値や土質で判断

2021年03月23日 地質

地盤改良が必要かどうか判断するための重要な指標のひとつがN値および換算N値です。N値(換算N値)は標準貫入試験やスウェーデン式サウンディング試験などの地盤調査によって算出します。この記事では、N値(換算N値)とは何か・地盤調査の方法・地盤改良の要否判断の目安について説明します。

まず、N値および換算N値とは何かを説明します。N値(換算N値)は地盤の強度を示す値です。一般的に、N値(換算N値)が大きいほど強度のある地盤といえます。参考までに申しますと、岩盤のN値(換算N値)の上限は300です。いかに強度があるといっても岩盤の上に構造物を築くことは困難です。強度のない地盤は地盤改良を行うことで安全に利用できます。

地盤調査では標準貫入試験によって地盤の強さ(地耐力)を示すN値を求めます(換算N値は標準貫入試験以外の試験において算出される値ですが、後述します)。標準貫入試験はボーリング試験とも呼ばれます。重りを76±1cmの高さから落下させ、地中のサンプラーを地盤に30cm打ち込むのに要する回数がN値です。ちなみに地耐力はN値×10で概算でき、単位はkN(キロニュートン)/㎡です。

換算N値とは、スウェーデン式サウンディング試験など、標準貫入試験以外の試験において換算式により算出される値です。換算N値はN値と同等に、または参考値として利用します。スウェーデン式サウンディング試験はドリル形状のスクリューを人力で回転させながら地盤にねじ込み、スクリューの先端に装着している重りが25cmめり込むまでに何回転するか調べます。その回数をもとに換算式を用いて換算N値を導き出すのです。スウェーデン式サウンディング試験は一般的な戸建住宅を築く際に、標準貫入試験は大型構造物を築く際によく用いられます。N値をより正確に把握したい場合は標準貫入試験を選択します。

地盤調査を行うことで土質についても把握できます。地盤改良が必要かどうか判断する際、土質を考慮することが欠かせません。例えば砂質土の上に大型構造物を築く場合、N値(換算N値)50以上が望ましいとされる一方、粘性土の場合はより低いN値でも建設可能といわれます。つまり、ふたつの土地の地盤が同じN値を示していても、土質によって地盤改良の要・不要の判断は異なるということです。一般的な戸建住宅を築く際の目安としては、粘性土の場合でN値が3以上、砂質土の場合で5以上といわれます。ただし、盛土で造成してすぐの土地の場合はより高いN値が求められるなど、土地の成り立ちも地盤改良の要・不要の判断に関わってきます。このように、地盤改良するかしないかは複合的な要素から判断されるべき事柄なのです。