cpp工法による地盤改良は無駄が少ない

2021年10月11日 CPP工法

cpp工法は地盤改良工法のひとつで、無駄の少ない工法です。地盤上の構造物が小規模な場合によく用いられます。地盤改良に使用した杭は撤去でき、将来、他の用途で土地を使う場合も安心です。この記事では、cpp工法の特長や、鋼管杭工法との違いを解説します。

 

無駄が少ないcpp工法

鋼管杭工法は、地中深くにある支持層に構造物の荷重を支えさせる設計となっています。一方、cpp工法は、土地がもともと持つ力と、杭の力を合算する複合地盤という考え方の設計です。だから、細い杭で構造物を支えることができるのです。材料費を削減することでコストを抑えられます。

工期が短く、一般的な戸建の大きさであれば、半日で施工完了できることもあります。また、残土が発生せず、現場を汚しにくいのも特長です。土圧が比較的小さいので、擁壁やブロック塀のそばでの施工も心配ありません。さらに、セメントを使わないので水の準備や工事後の養生期間は必要ないのです。

cpp工法の概要

cpp工法の作業の流れは次のとおりです。まず、先端翼をロッドの先端に装着し、先端翼を回転させることで地面に打設していきます。次に、ロッドの内部に単管パイプを入れて、先端翼と連結させます。ここで先端翼を逆回転させることで、単管パイプ周辺の間隙を土砂で締め固めつつ、ロッドを引き上げます。最後に単管パイプの天端にキャップを取り付けて施工完了です。

杭を引き抜く際の流れについても説明します。単管パイプをたどるようにロッドを押し込み、地中で先端翼を引き抜きます。先端翼を治具でつかみ、間隙を埋め戻しつつ、引き抜いていきます。引き抜き終えたら整地して作業完了です。

cpp工法を適用できるのは、土地の上に築く構造物が高さ6m以下のケースで、地質は粘性土および砂質土(ローム地盤を含む)と相性が良いです。基礎下および先端翼下が盛土してからの経過年数が浅い土地だったり、腐植土などの圧密沈下の可能性が高い地盤だったりすると、適していないとされます。

cpp工法なら土地の再利用も可能

cpp工法の大きな強みは、杭を比較的容易に撤去できる点です。土地を利用した後に売却する場合、地中に杭などが埋まっていると資産価値が下がります。杭を撤去できるcpp工法でしたら、土地の資産価値が下がらないので施主様にとって安心です。

地盤上に築く構造物の規模が小さく、将来的に別の用途で土地を利用したり土地を売却したりする可能性がある場合は、cpp工法の活用をおすすめいたします。