ICTの活用と生産性向上 今後の展望

2019年03月01日 地盤改良

株式会社セリタ建設では、ICTの力を活用した精度の高い地盤改良を行っています。地盤改良におけるICTの活用実績と今後の展望について説明いたします。

国土交通省では平成28年度からi-Construction と称した、ICTを活用して生産性向上を目指す施策を進めています。これまでICTは出来高管理・出来形管理・品質管理(締固めを行う回数等の管理)・バックホウやブルドーザーなどの建設機械に対するガイダンスやマシンコントロ-ルなどで土木分野に導入されてきました。今後はICTのより一層積極的な導入および活用が図られることとなります。

現在、ICTを用いた地盤改良の施工管理の方法でNETISNew Technology Information System:新技術情報提供システム)に登録されているものを紹介します。

1つは、地盤改良機を改良体の中心位置に誘導するシステムです。これによって、従来は施工範囲や区割りの目印を付けていたのを省略することができるようになりました。

この機能に施工情報を可視化・記録する機能を追加したシステムもNETISに登録されているひとつです。施工位置・深度・スラリー量・地盤形状を取得し、ネットワークによって施工現場以外と共有することができます。

NETISに登録されているもうひとつは、深層または中層混合処理工法を用いた地盤改良の計画から施工結果に至るまでの情報を3次元で可視化するシステムです。計測した施工位置、添加量や回転回数・支持層への定着(電流値)などの情報は、従来紙に記録されていましたが、それらを3次元化した画面に表示することが可能となりました。このシステムを利用できる地盤改良工法の種類が限られている点が今後の課題です。

この他、施工履歴データから帳票を自動作成することで実測作業の省略が可能になり、事後検査が大幅に効率化されました。

これらの技術は株式会社セリタ建設でも既に導入しており、スラリー量や攪拌深度など、当社が行うセメント系固化材による地盤改良に欠かせない情報をスムーズに割り出せるようになりました。オペレーターの熟練度に依存しない画一した品質の提供、作業の効率化、未施工部分の視認化・瑕疵の防止、管理に関する負担の軽減などの成果が出ております。

地盤改良におけるICT技術の活用は今後さらに進み、効率化・省人化や精度の向上が見込まれます。施工現場で取得された施工履歴データは、今後ビッグデータとしての活用が期待されています。具体的には、施工前に行うボーリング調査のデータおよび施工後の一軸圧縮試験で得られた改良土の強度のデータとの関連を探ることで、最適な地盤改良のあり方を判断することができるようになります。これら集積された施工管理データの分析が、より一層の生産性向上に結び付いていくと考えられます。