建設DX実験フィールドにおける人材育成センターの取り組みとは?
2024年05月28日 建設DX
国土交通省はインフラ業界におけるDXの促進に取り組んでおり、国総研が建設DX実験フィールドの運用を開始しました。
ここでは、建設DX実験フィールドにおける人材育成センターの取り組みについて解説します。
建設DX実験フィールドの特徴
建設DX実験フィールドでは、インフラDX促進に向けた建設現場におけるデジタル技術の研究が行われます。
「土工フィールド」「出来形計測模型」「定置式水平ジブクレーン」の3つのうち、土工フィールドと出来形計測模型は民間企業にも解放されます。
人材育成センターの取り組み
主な取り組みについて、地方別の整備局の取り組み内容を紹介します。
関東地方整備局
「関東DX・i-Construction人材育成センター」と高速な通信網で繋がれており、DXルームから研修の受講が可能です。
また、建設DX推進の拠点となる「関東DXルーム」では、遠隔施工やCADデータ作成、3次元データの活用、管理技術などが学べます。
Web受講・e-ラーニングに対応した研修もあり、オンライン上で受講可能です。民間企業や一般・学生向けの建設技術展示館では、BIM/CIM体験コンテンツなどが展示されています。
中部地方整備局
「中部インフラDXソーシャルラボ」と「中部インフラDXセンター」があり、次の2つのフィールドで実践的な技術を学べます。
- リアルフィールド:ドローンの扱い・BIM/CIMの活用など
- バーチャルフィールド:ARやVRを用いた遠隔技術・デジタル人材育成カリキュラム
近畿地方整備局
「近畿インフラDXセンター」では、次のような施設にてインフラDXにおける技術が学べます。
- 通信・音響設備の整ったWeb会議ルーム
- 高性能PC・BIM/CIMを体験できるインフラDX研修ルーム
- ICT施工の実習ができる建設機械オペレーションルーム
インフラDX研修ルームでは、バーチャル空間で北近畿豊岡自動車道の橋梁のBIM/CIMモデルが閲覧できます。
九州地方整備局
「九州インフラDXルーム」と「九州インフラDX人材育成センター」にて、ICT技術を駆使した業務効率化や、3次元モデルの作成・運用に対応できる技術者の育成を行っています。
座学だけでなく、実際に野外フィールドで機械を操作できるため、現場で戦略となる技術の習得が期待できます。
各地でDX施設が開所されており、最先端技術を学べる環境が整備されました。今後も、DX施設の革新によってインフラDXが進んでいくことが期待できます。