ECI方式で受注戦略を勝ち抜く!成功の秘訣と実例

2024年07月12日 総合評価

ECI方式に興味を持っている方は必見です。

本記事では、ECI方式の基本概要からメリット・デメリットといったさまざまな側面を詳しく解説し、成功事例を紹介します。

新たな発注戦略を模索している方はぜひご一読ください。

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ECI方式とは? 各種発注方式との違いを解説

ECI方式は、アーリー・コントラクター・インボルブメント(Early Contractor Involvement)の略で、建築・土木業界で採用されている発注方法の一つです。ECI方式では、設計段階から施工業者が関与し、技術協力や施工を含めた最適なプロジェクト提案を行います。これにより、品質の確保や予算と工事の締結を円滑に進めることができます。基本的な流れは、施工業者の選定と技術提案の受け入れ、交渉と契約の締結であり、以下のポイントが他の発注方式との違いとなります。

  • 施工業者が設計段階から参画
  • 技術提案と交渉が重要
  • 技術協力や施工が含まれる

一般的な発注方式では、設計が完了した後に施工業者が選定されますが、ECI方式では早期から関与することで効果的な提案が可能となります。

 

ECI方式の契約形態:技術協力・施工タイプ

ECI方式の契約形態は、技術協力・施工タイプと呼ばれます。これは、設計担当や発注者と協力して設計を行い、効率的な工事を実施するための提案や見積もりを作成します。また、設計の段階から品質や予算の確認が可能であり、計画の策定や工法の選定にも関与します。具体的には以下のような業務を担当します。

  • 施工業者の選定
  • 技術提案の作成と交渉
  • 工事の品質や予算の確認
  • 設計や工法の選択

この契約形態は、設計と施工が密接に連携することで、プロジェクト全体の効率を高めることができます。

 

ECI方式における技術提案と交渉の重要性

ECI方式では、技術提案と交渉が非常に重要です。施工業者は、設計段階から関与することで、プロジェクト全体の最適な解決策を提案することが期待されます。そのため、効果的な技術提案が必要であり、具体例や事例を用いてプロジェクトの効率やコスト削減が可能であることを示す必要があります。また、交渉では以下の要素が重要です。

  • 品質の確保
  • 予算の見積もりと縮減
  • 工事の進行やスケジュール管理
  • ポリシーの尊重

技術提案と交渉が円滑に進むことで、最終的にプロジェクトの成功に繋がります。

 

様々な事業で適用されるECI方式の事例紹介

様々な事業で適用されるECI方式の事例を紹介します。

  • 交通インフラ事業: ECI方式は、より効果的な交通システムの開発や既存インフラの改修、大規模な橋梁やトンネルなど複雑な工事に効果的である。
  • 物流施設建設: ECI方式は、物流施設の設計や工事において、効率的な運用とコスト削減を目指す場合に役立つ。
  • ビル建設: 建設業界では、経験豊富な施工者が設計段階から関与することで、品質の向上や、予算内での工事完了が実現可能となる。
  • 民間事業: ECI方式は、民間開発プロジェクトにおいても、計画の進捗管理やリスク緩和のために活用される。

これらの事例から、ECI方式が多様な事業に適用され、品質の確保や予算管理、効率的なプロジェクト運営が期待されることがわかります。

 

DB方式とECI方式の主な違い

DB方式(Design-Build方式)とECI方式の主な違いは、施工者がどの段階でプロジェクトに参画するかという点です。DB方式では設計と施工が一括して発注され、発注者は設計から施工まで一元的な責任を業者に委ねます。対してECI方式では、施工者が計画段階から発注者と協力し、設計や仕様の確定に関与します。

ECI方式が有効とされる理由は、計画段階での施工者の協力により、品質向上やコスト削減など効果的なプロジェクト運営が期待されるためです。一方、DB方式は発注者にとって管理が容易であり、スケジュールの短縮が可能であるが、施工者の早期参画が困難であるため、品質やコスト面での最適解が見つけにくいことがあります。

 

ECI方式のメリット・デメリットを徹底検証

ECI方式のメリットとデメリットについて解説します。

【メリット】

  • 品質の向上: 施工者が早期に参画することで、技術や知見を生かした最適な設計や仕様が実現可能
  • コスト削減: 計画段階での協力により、無駄を省いた効率的なプロジェクトの進行が期待できる
  • リスク低減: 施工者が早期に参画することで、計画段階でのリスク識別や対策が可能
  • コミュニケーションの円滑化: 発注者と施工者が協力してプロジェクトを進めることで、情報共有や調整がスムーズになる

【デメリット】

  • 選定作業の増加: 施工者を早期に選定する必要があるため、発注者の選定作業が増える
  • 柔軟性の低下: 施工者が計画段階から関与するため、後から仕様や設計を変更しにくくなることがある
  • コスト評価の難易度: 施工者が計画段階から関与するため、発注者がコストの評価を行いにくいことがある

ECI方式には、品質向上やコスト削減等のメリットがある一方で、選定作業の増加や柔軟性の低下などのデメリットも存在します。プロジェクトの性質や目的に応じて、ECI方式が適切であるか検討が必要です。

 

ECI方式が生み出すコスト削減と工期短縮のメリット

ECI方式は、設計段階から施工者が関与し、設計と施工の一体化が図られることで、コスト削減と工期短縮のメリットが生まれます。まず、コスト削減の理由は、施工者が予算や品質を考慮しながら設計にアドバイスすることで、適切な価格での発注が可能となり、無駄な工事費が削減されるからです。

また、具体例として、ダウンロードされる資料量の縮減や、杭工法の選定などの効率化も挙げられます。

次に、工期短縮が可能な理由は、設計者と施工者が連携して業務を進めることで、設計変更の回数が減少し、工事のダウンタイムが少なくなるためです。加えて、事前の準備が進んでいるため、工事がスムーズに進行し、大幅な工期短縮が見込まれることになります。

各プロジェクトの成功には、ECI方式による効果的な協力体制が欠かせません。

 

設計者と施工者の調整が難しいデメリット

一方、ECI方式のデメリットとしては、設計者と施工者の調整が難しい点が挙げられます。具体的には、技術や意匠の違いからくる認識のズレや、担当者間のコミュニケーションの不足が生じやすくなります。また、各担当者が持つ知識や経験の違いが、プロジェクト遂行上の摩擦や効率低下を引き起こすことがあります。この問題に対処するためには、両者が互いを理解し、協力して問題を解決できる体制が必要です。

 

契約上の課題と対策

ECI方式では、契約上の課題や対策が重要となります。まずは、適切な契約形態の選定が求められるため、公共事業や民間事業に応じた適切な法律や規定に則って、契約件数や内容を確認することが重要です。

また、ECI方式を選定する際には、業務範囲や分担を明確化し、設計者と施工者の責任分担を明確に定める必要があります。これに加えて、予算や工期に関する合意も重要になります。プロジェクトの進行に伴って契約内容を随時確認し、必要に応じて改修や改正を行うことが望まれます。

さらに、入札時には、予算や工期に対する妥当性を確認するための概要資料や基本設計を用意することで、他社との交渉を円滑に進めることができます。契約上の課題と対策を適切に行うことで、ECI方式が効果的に活用され、プロジェクト成功へとつながります。

 

ECI方式の導入事例とその成果

ECI方式の導入事例としては、国土交通省のガイドラインに基づき運営されたプロジェクトが挙げられます。このプロジェクトでは、設計者と施工者が一体となって進行し、結果としてコスト削減と工期短縮が実現しました。また、英語でのコミュニケーションが求められたプロジェクトでも、ECI方式により円滑な調整が実現し、成果を上げることができました。

さらに、物流施設の建設や改修においても、ECI方式が活用され、多様なニーズに対応した設計と施工が行われました。これらの事例から、ECI方式は各種プロジェクトの円滑な進行や成果に貢献することが確認されています。今後も、ECI方式の活用が広がり、大幅な成果が期待されるでしょう。

 

日本国内での災害復旧プロジェクトへの適用事例

日本国内での災害復旧プロジェクトにおいて、ECI方式が効果的に活用されています。その理由は、この方式が早期に工事品質を確保することや、予算縮減、工事期間の短縮が期待できるからです。具体例としては、東日本大震災に伴う復興事業などで採用されています。ECI方式は、設計段階から施工者が関与し、設計と施工の一貫した管理が可能となるため、品質確保に繋がります。また、事前の協力体制が整っていることで、工事発注後の大幅な変更や工事遅延を回避することができます。これらの理由から、災害復旧プロジェクトでの適用事例が増えているのです。

 

海外でのハリケーン対策事業における導入実績

海外でもハリケーン対策事業をはじめとした災害対策プロジェクトにおいて、ECI方式が積極的に導入されています。米国ではハリケーン・カトリーナ後の復旧工事で、緊急性や効率性が求められる事業を迅速に実施するため、ECI方式が採用されました。また、オランダやイギリスなどの洪水対策事業でも同様の取り組みが進められています。これらの国々では、ECI方式が品質、予算、期間の管理に優れていると評価され、多くのプロジェクトで採用されています。これらの事例から、世界的にECI方式が災害対策プロジェクトに適した手法であると認識されていることが分かります。

 

一般的な建築工事でも活用されるECI方式

ECI方式は一般的な建築工事でも活用されており、早期に品質を確保するだけでなく、コスト削減や工事スケジュールの短縮にも貢献しています。国土交通省をはじめとした公共工事でも導入されているほか、民間の建築プロジェクトでも選定されています。設計段階から施工者が関与し、より効率的な工法や材料の選定が可能になることで、総合的なコスト削減や、品質の向上が期待できます。このため、建築業界ではECI方式の導入が広がっています。

 

ECI方式を最大限活用するための対策と管理方法

ECI方式を最大限活用するための対策と管理方法についてまとめました。

  • 施工者と設計者が協力して設計段階から関与することで、効率的なプロジェクトを実現。
  • 施工者の知見を活かした工法や材料選定を行い、品質とコストのバランスを最適化。
  • 常にコミュニケーションを密に取り、意思決定を迅速に行うことで工事期間短縮や予算削減を図る。
  • 契約書やレポート等のドキュメントを適切に管理し、法律上のトラブルを防止。
  • プロジェクト全体の進捗を把握し、変更管理を適切に行うことで、大幅な変更や遅延を回避。

これらの対策と管理方法により、ECI方式を活用したプロジェクトの効果を最大限発揮することができるでしょう。

 

CM会社を活用してECI方式のメリットを最大化する方法

CM会社を活用してアーリー・コントラクター・インボルブメント(ECI)方式のメリットを最大化する方法は、契約の段階から仕様や品質を確保し、予算と価格を抑えつつ、施工や設計に適切な指導を行うことです。事業主とCM会社が協力し、担当者間の交渉を円滑に進めることが重要です。

また、事前に入札の概要やダウンロードが必要な資料を確認し、選定と確定の流れを理解することで、ECI方式の導入が円滑に進みます。さらに、事業主と協力して工事の品質や安全性を確保し、効率的な工法を採用することで、コストや工期の縮減を実現します。

最後に、CM会社が技術や実績を持つ会社と連携し、最適なサービスを提供することで、ECI方式のメリットを最大限に活用できます。

 

透明性を高めるためのコストマネジメント

透明性を高めるためのコストマネジメントは、まずプロジェクトの予算と費用の明確化が重要です。事業主とCM会社が連携し、経費や価格の詳細を共有することで、適切な予算割り当てが可能となります。

また、コスト管理を担当する専門家がプロジェクトに関与し、品質や工期に関するリスクを管理することで、適切なコスト削減策を実行できます。

さらに、プロジェクトの進行状況や変更内容を定期的に報告し、適切なコスト管理が行われているか確認することで、透明性が向上します。

 

法律やガイドラインの遵守による円滑な運営

法律やガイドラインの遵守による円滑な運営は、プロジェクトの初期段階で関係法令の遵守を確認し、適切な手続きが行われるようにすることが重要です。また、プロジェクトの進行中に法律やガイドラインに適合しているか定期的にチェックし、必要に応じて適切な対応を行います。

さらに、事業主とCM会社が連携し、法律やガイドラインの遵守に関する情報を共有することで、円滑な運営が可能となります。

 

まとめ:ECI方式の理解と適切な活用でプロジェクト成功へ

ECI方式の理解と適切な活用でプロジェクト成功へと繋がります。効果的なCM会社の活用、透明性を高めるコストマネジメント、法律やガイドラインの遵守が要求されます。

プロジェクトが成功するためには、事業主とCM会社が協力してコミュニケーションを密にし、予算や工期を適切に管理し、法令の遵守を徹底することが重要です。

最後に、この記事を参考に、次のアクションをぜひ実行してみてください。効果的なECI方式の活用方法を是非探求し、プロジェクトの成功に繋げましょう。

 

参考文献
https://www.aqa-pm.co.jp/knowledge/eci/
https://www.ypmc.co.jp/topics/article/3690/
https://www.aqa-pm.co.jp/knowledge/design-build/


重要ポイントをQ&A形式で確認

Q1. ECI方式とは何ですか?従来の発注方式とどう違うのでしょうか?

A1. ECI方式とは、アーリー・コントラクター・インボルブメント(Early Contractor Involvement)の略称で、建築や土木プロジェクトにおいて設計段階から施工業者が参画する発注方式です。

従来の発注方式では、発注者が設計を完了させてから施工業者を選定し、工事を発注する流れが一般的でした。これに対してECI方式では、プロジェクトの計画段階や設計初期の段階から施工業者が関与します。施工業者は設計者や発注者と協力しながら、実際の施工を見据えた技術提案を行い、品質の確保や予算管理、工期の最適化に貢献します。

この方式の大きな特徴は、施工業者が持つ現場の知見や技術力を早期に活用できる点にあります。設計段階で施工性や経済性を考慮した提案が可能になるため、後から大幅な設計変更が発生するリスクを減らすことができます。また、技術提案と交渉を通じて、発注者と施工業者が合意形成を図りながらプロジェクトを進めることで、円滑な契約締結と工事実施が実現します。

建設プロジェクトの複雑化や高度化が進む中で、ECI方式は品質と予算のバランスを取りながら効率的にプロジェクトを進める手法として注目されています。

 

Q2. ECI方式における技術協力・施工タイプの契約形態とはどのようなものですか?

A2. ECI方式の契約形態は「技術協力・施工タイプ」と呼ばれ、施工業者が設計段階での技術協力と実際の施工の両方を担当する形式です。

この契約形態では、施工業者は単に工事を請け負うだけでなく、設計担当者や発注者と密接に協力して設計業務に関与します。具体的には、施工業者の選定後、技術提案の作成と交渉を行い、工事の品質や予算の確認を進めます。さらに、設計内容や工法の選定にも参画し、実際の施工を見据えた最適な計画策定に貢献します。

技術協力の段階では、施工業者は自社の持つ施工技術や過去の実績をもとに、より効率的で経済的な工法を提案します。例えば、基礎工事における杭工法の選定や、工事手順の最適化などが含まれます。これらの提案は見積もりとともに発注者に提出され、交渉を経て合意に至ります。

この契約形態の利点は、設計と施工が一体となって進むことで、プロジェクト全体の整合性が高まる点です。設計段階から品質基準や予算枠を明確にできるため、後工程でのトラブルや追加費用の発生を抑制できます。発注者にとっても、早期に工事費用の見通しが立ち、計画的なプロジェクト管理が可能になるというメリットがあります。

 

Q3. ECI方式で技術提案と交渉が重視される理由は何ですか?

A3. ECI方式では、技術提案と交渉がプロジェクト成功の鍵を握る要素となります。その理由は、設計段階から施工業者が関与することで、プロジェクト全体の最適解を見出すことが期待されるからです。

技術提案では、施工業者が自社の技術力や経験をもとに、品質の確保、予算の削減、工期の短縮につながる具体的な解決策を示します。単なる理論や一般論ではなく、過去の施工事例や具体的なデータを用いて、提案内容の実現可能性と効果を明確に説明することが求められます。発注者は複数の提案を比較検討し、最も効果的なものを選定するため、説得力のある提案が重要になります。

交渉においては、品質の確保、予算の見積もりと縮減、工事の進行やスケジュール管理、そして発注者のポリシーや要求事項の尊重といった要素が中心となります。発注者と施工業者が対等な立場で協議を重ね、双方が納得できる合意点を見出すプロセスが不可欠です。

この技術提案と交渉が円滑に進むことで、プロジェクトの初期段階での認識のズレや後からの大幅な変更を防ぐことができます。結果として、品質を維持しながらコストと工期を最適化し、プロジェクト全体の成功確率を高めることにつながります。発注者と施工業者の信頼関係を構築する上でも、この段階でのコミュニケーションは極めて重要な役割を果たします。

 

Q4. ECI方式はどのような事業に適していますか?実際の適用事例を教えてください。

A4. ECI方式は、設計や施工の難易度が高く、早期から専門的な技術知見が求められるプロジェクトに適しています。さまざまな分野での適用事例があります。

交通インフラ事業では、大規模な橋梁やトンネルなど複雑な構造物の建設、既存インフラの改修、新しい交通システムの開発などにECI方式が活用されています。これらのプロジェクトでは、施工業者の技術力を早期に取り入れることで、構造設計の最適化や施工リスクの低減が図られます。

物流施設の建設においても、ECI方式は効果を発揮します。物流施設は効率的な運用が求められるため、設計段階から施工業者が参画することで、動線計画や設備配置の最適化、建設コストの削減を同時に実現できます。

ビル建設の分野では、経験豊富な施工業者が設計段階から関与することで、品質の向上と予算内での工事完了が可能になります。特に、高層ビルや複雑な設備を持つ建物では、施工業者の知見が設計品質の向上に直結します。

また、民間開発プロジェクトにおいても、計画の進捗管理やリスク緩和のためにECI方式が採用されています。開発スケジュールが厳しい場合や、投資効果を最大化したい場合に有効です。

さらに、日本国内では東日本大震災に伴う復興事業など、災害復旧プロジェクトでもECI方式が活用されています。緊急性が高く、早期の復旧が求められる事業において、設計と施工の一体化による迅速な対応が可能になります。

 

Q5. ECI方式とDB方式(デザインビルド方式)の違いは何ですか?

A5. ECI方式とDB方式は、どちらも設計と施工の連携を重視する発注方式ですが、施工業者がプロジェクトに参画するタイミングと関与の仕方に大きな違いがあります。

DB方式では、設計と施工を一括して同一の業者に発注します。発注者は設計から施工まで一元的な責任を業者に委ねるため、窓口が一本化され、管理が容易になります。また、設計と施工が並行して進められるため、全体の工期短縮が期待できます。ただし、発注時点で設計がほとんど完了していない場合もあり、発注者の意向が十分に反映されにくいという課題があります。

一方、ECI方式では、施工業者が計画段階や設計の初期段階から発注者や設計者と協力してプロジェクトに関与します。施工業者は技術提案を通じて設計内容や仕様の確定に参画し、発注者と交渉しながら最適な解を見出していきます。この段階的な関与により、発注者は設計内容に対するコントロールを保ちながら、施工業者の専門知識を活用できます。

ECI方式が有効とされる理由は、計画段階での施工業者の協力により、品質向上やコスト削減など効果的なプロジェクト運営が実現しやすいからです。設計段階で施工性や経済性を考慮した最適解を見出すことで、後工程での大幅な変更や追加費用の発生を防げます。

対してDB方式は、発注者にとって管理業務の負担軽減やスケジュール短縮が主なメリットですが、施工業者の早期参画が限定的であるため、設計段階での品質やコスト面での最適化が十分に行えない場合があります。プロジェクトの性質や発注者の優先事項によって、どちらの方式が適しているかを判断する必要があります。

 

Q6. ECI方式を採用することで得られるメリットとデメリットを教えてください。

A6. ECI方式にはプロジェクトの品質向上やコスト削減といったメリットがある一方で、導入にあたって注意すべきデメリットも存在します。

メリットとしては、まず品質の向上が挙げられます。施工業者が設計段階から参画することで、実際の施工を見据えた技術や知見を設計に反映でき、最適な設計や仕様が実現します。次に、コスト削減の効果があります。計画段階での協力により、無駄を省いた効率的な工法や材料の選定が可能になり、総工事費の削減が期待できます。

さらに、リスク低減も重要なメリットです。施工業者が早期に参画することで、設計段階で潜在的なリスクを識別し、対策を講じることができます。これにより、工事段階でのトラブルや予期せぬ追加費用の発生を防げます。加えて、発注者と施工業者が協力してプロジェクトを進めることで、コミュニケーションが円滑になり、情報共有や調整がスムーズに行われます。

一方、デメリットとしては、選定作業の増加があります。施工業者を早期に選定する必要があるため、発注者は通常よりも早い段階で選定手続きを進めなければならず、業務負担が増加します。また、柔軟性の低下も懸念されます。施工業者が計画段階から関与するため、契約後に仕様や設計を大幅に変更することが難しくなる場合があります。

さらに、コスト評価の難易度も課題です。施工業者が計画段階から関与するため、発注者が提示される見積もりの妥当性を独自に評価することが困難になることがあります。このため、第三者によるコストマネジメントや専門家の助言が必要になる場合もあります。

ECI方式の採用にあたっては、プロジェクトの性質や目的、発注者の体制や能力を考慮し、メリットとデメリットを総合的に判断することが重要です。

 

Q7. ECI方式でコスト削減と工期短縮が実現できる理由を具体的に教えてください。

A7. ECI方式がコスト削減と工期短縮を実現できる理由は、設計段階から施工業者が参画し、設計と施工の一体化が図られることにあります。

コスト削減については、施工業者が予算や品質を考慮しながら設計段階でアドバイスすることで、適切な価格での発注が可能になります。施工業者は実際の市場価格や施工コストに精通しているため、過剰な仕様や不要な工事を排除し、必要十分な設計を実現できます。これにより、無駄な工事費が削減されます。

具体的な例としては、資料量の縮減や杭工法の選定などの効率化が挙げられます。例えば、地盤調査の結果をもとに、最適な基礎工法を選定することで、過剰な基礎工事を避け、コストを抑えることができます。また、施工手順の最適化により、仮設工事の費用や工事期間を削減することも可能です。

工期短縮については、設計者と施工業者が連携して業務を進めることで、設計変更の回数が大幅に減少します。従来の方式では、施工段階になってから施工性の問題が発覚し、設計変更が必要になるケースが少なくありませんでした。ECI方式では、設計段階で施工性を考慮するため、このような後戻りが最小限に抑えられます。

また、事前の準備が進んでいるため、工事着手後の段取りがスムーズになり、工事のダウンタイムが少なくなります。設計と並行して施工計画や資材調達の準備を進められるため、工事全体の効率が向上し、大幅な工期短縮が見込まれます。

このように、ECI方式では施工業者の持つ実務的な知見を早期に活用することで、プロジェクト全体の効率性と経済性を高めることができます。各プロジェクトの成功には、このような効果的な協力体制が不可欠です。

 

Q8. ECI方式における設計者と施工者の調整の難しさや契約上の課題にはどのようなものがありますか?

A8. ECI方式には多くのメリットがある一方で、設計者と施工者の調整における課題や契約上の難しさも存在します。

設計者と施工者の調整面では、技術や意匠に対する考え方の違いから認識のズレが生じやすくなります。設計者は美観や機能性を重視する傾向があり、施工者は施工性やコストを優先する傾向があるため、双方の視点が対立することがあります。また、担当者間のコミュニケーション不足により、情報共有が不十分になり、誤解や手戻りが発生するリスクもあります。

さらに、各担当者が持つ知識や経験の違いが、プロジェクト遂行上の摩擦や効率低下を引き起こすことがあります。設計者が施工の実務を十分に理解していない場合や、施工者が設計意図を正しく把握できていない場合、最適な解決策を見出すことが難しくなります。この問題に対処するためには、互いの専門分野を理解し尊重しながら、協力して問題を解決できる体制が必要です。

契約上の課題としては、まず適切な契約形態の選定が重要になります。公共事業と民間事業では適用される法律や規定が異なるため、プロジェクトの性質に応じた適切な契約内容を確認する必要があります。また、ECI方式を選定する際には、業務範囲や分担を明確化し、設計者と施工者の責任分担を明確に定めることが求められます。

予算や工期に関する合意も重要な課題です。プロジェクトの進行に伴って状況が変化することもあるため、契約内容を随時確認し、必要に応じて改修や改正を行う柔軟性が求められます。入札時には、予算や工期の妥当性を確認するための概要資料や基本設計を用意し、他社との交渉を円滑に進める準備も必要です。

これらの課題に適切に対処することで、ECI方式が効果的に活用され、プロジェクトの成功につながります。発注者、設計者、施工者の三者が密接に連携し、相互理解を深めながらプロジェクトを進めることが重要です。

 

Q9. ECI方式を最大限活用するために、CM会社やコストマネジメントはどのような役割を果たしますか?

A9. ECI方式を最大限に活用するためには、CM会社(コンストラクション・マネジメント会社)の活用と適切なコストマネジメントが重要な役割を果たします。

CM会社は、発注者の立場に立ってプロジェクト全体を管理する専門組織です。ECI方式においては、契約の段階から仕様や品質を確保し、予算と価格を抑えつつ、施工や設計に適切な指導を行います。事業主とCM会社が協力し、担当者間の交渉を円滑に進めることで、プロジェクトの効率性が高まります。

CM会社は、入札の概要や必要な資料を事前に確認し、施工業者の選定と確定の流れを整理することで、ECI方式の導入を円滑に進めます。また、事業主と協力して工事の品質や安全性を確保し、効率的な工法を採用することで、コストや工期の縮減を実現します。さらに、技術や実績を持つ施工業者と連携し、最適なサービスを提供することで、ECI方式のメリットを最大限に引き出します。

コストマネジメントの面では、透明性を高めることが重要です。プロジェクトの予算と費用を明確化し、事業主とCM会社が連携して経費や価格の詳細を共有することで、適切な予算割り当てが可能になります。コスト管理を担当する専門家がプロジェクトに関与し、品質や工期に関するリスクを管理することで、適切なコスト削減策を実行できます。

また、プロジェクトの進行状況や変更内容を定期的に報告し、適切なコスト管理が行われているか確認することで、透明性が向上します。これにより、発注者は施工業者から提示される見積もりの妥当性を客観的に評価でき、不必要な支出を防ぐことができます。

法律やガイドラインの遵守も円滑な運営には欠かせません。プロジェクトの初期段階で関係法令の遵守を確認し、適切な手続きが行われるようにすることが重要です。プロジェクトの進行中も定期的に法律やガイドラインに適合しているかチェックし、必要に応じて対応を行います。事業主とCM会社が情報を共有することで、法令遵守と円滑な運営が両立します。

 

Q10. ECI方式を成功させるために重要なポイントは何ですか?

A10. ECI方式を成功させるためには、いくつかの重要なポイントを押さえる必要があります。

第一に、施工業者と設計者が協力して設計段階から関与し、効率的なプロジェクトを実現することです。双方が対等な立場で意見を交換し、それぞれの専門知識を活かして最適な解決策を見出すことが求められます。施工業者の持つ現場の知見を活かした工法や材料の選定を行い、品質とコストのバランスを最適化します。

第二に、常にコミュニケーションを密に取り、意思決定を迅速に行うことが重要です。プロジェクトの進行に伴って生じる課題や変更事項について、関係者が速やかに情報を共有し、合意形成を図ることで、工事期間の短縮や予算の削減につながります。定期的な会議や報告の仕組みを整備し、情報の流れをスムーズにすることが効果的です。

第三に、契約書やレポートなどのドキュメントを適切に管理し、法律上のトラブルを防止することです。ECI方式では、設計段階からの関与により契約内容が複雑になることがあるため、責任範囲や業務分担を明確に文書化し、後々の紛争を避けることが重要です。

第四に、プロジェクト全体の進捗を把握し、変更管理を適切に行うことです。設計や施工計画の変更が必要になった場合でも、その影響を事前に評価し、必要な調整を行うことで、大幅な変更や遅延を回避できます。進捗管理ツールや定期的なレビューを活用し、プロジェクトの状況を常に可視化することが有効です。

最後に、発注者、設計者、施工業者の三者が互いの役割を理解し、信頼関係を構築することが不可欠です。各者が共通の目標に向かって協力し、それぞれの専門性を尊重しながらプロジェクトを進めることで、ECI方式の持つ潜在能力を最大限に引き出すことができます。

これらの対策と管理方法を実践することで、ECI方式を活用したプロジェクトの効果を最大限に発揮し、品質、コスト、工期の全てにおいて優れた成果を達成することが可能になります。