固化材留意点や最低配合量・材料計算

2019年01月18日 地盤改良

セメント改良や石灰改良などの固化材の添加量を簡単に計算するサイトをご紹介です。弊社では、浅層混合処理工法や中層混合処理工法を展開しており、現場で聞かれることの多い、セメント改良などの計算や最小添加量などの情報も併せて掲載しております。

〇セメント及びセメント系固化材について

セメント系固化材は粘性土や砂質土の他、ヘドロや高有機質土などの軟弱土など、幅広い土質の土地で使用できます。しかもセメント系固化材を用いて改良した地盤は強度や地耐力が高いのです。半永久的に地盤を固定させてしまうため、改良後の撤去は難しいという側面があります。軟弱地盤が深い場合の中層・深層混合処理工法では、セメント系固化材を水と混合することで固化材をミルク状にしたセメントミルクをよく用います。

 

〇セメント添加量

最低どのくらいがセメントや石灰の最小添加量となるのでしょうか。地盤改良においてセメントや石灰の最低添加量に関する規定はなく、各協会のガイドラインのような形で定義されています。これは強度を発現させるためには、改良を行う土地の土質性状、改良材のコンディションや攪拌・混合を行う方法など、総合的に判断して添加量を決定するからです。参考的に、日本石灰協会が最小添加量の目安を30kg/m3、セメント協会が最小添加量の目安を50kg/m3となります。

〇配合試験の実施

強度の発現効果を確認するために、地盤改良を行う前に配合試験を行うことは欠かせません。配合試験に用いる土は、発注者の指示に従って採取します。浅層改良の場合、平面範囲内や深さによって土質が異なるときは土質ごとに採取し、途中で含水比率が変更しないよう、密閉して運びます。深層改良の場合は、ボーリング調査時に試料を採取するのが一般的です。深さによって土質が変わるときは土質ごとに配合試験を行うか、一番強度が発現しにくいと考えられる土質で配合試験を行います。採取する量は、配合試験の方法によって異なります。

〇材料の計算

地盤改良においては水とセメントの比率が重要視されます。水セメント比の大きさは、コンクリートの強度・耐久性などに大きく影響します。このため、セメントの種類に応じて水セメント比が規定されています。改良土量(延長×幅×深さ)と水セメント比、配合量から地盤改良工事で使用する水の量を計算することができます。また、改良土量・配合量・固化材ロス率から使用するセメント系固化材の量を計算します。地盤改良の費用は使用する水やセメント系固化材の価格や施工機械の運転等にかかる経費が含まれます。