ガスタンクは地盤改良してから建設を

2021年12月20日 地質

ガスタンクを設置する前に地盤改良を必要に応じて行いましょう。ガスタンクは家庭や工場へガスを供給するための重要な施設です。災害を防ぐために様々な安全対策が施されますが、基礎と地盤が堅牢であることが安全の必須条件であることを説明します。

ガスタンクの地盤改良

ガスタンクとは

ガスタンクとは、燃料用都市ガスならびに工業用ガスを溜めている大型の容器 (貯槽)のことで、正式名称をガスホルダーといいます。

ガス工場から送られるガスは一般家庭でそのまま利用するにはあまりに高圧です。そこで、徐々に圧力を落として低圧にしなければなりません。ガスタンクは、その間の中圧のガスを、深夜など消費量の少ない時間内に溜めます。そして消費量が多くなる時間帯に一般家庭に送り出すのです。

ガスタンクの安全対策

ガスタンクで災害が起きると周辺の広い地域に悪影響が及びます。災害を防ぐために次のような安全対策が施されています。

まず、地震対策です。堅牢な地盤に頑丈な杭を打ち込み、鉄筋コンクリートの基礎の上に支柱と球体が据え付けられます。さらに、重心を低く設計することで倒壊を防止します。震度6程度の大地震にも耐えられるとされています。

火災の対策として、ガスタンク本体は熱に強い材料で作られ、周囲は広く空間が確保されます。

また、台風や竜巻に耐えられるよう、多くのガスタンクが風の影響を受けにくい球形をしています。下から上に突き上げるような竜巻もガスタンクの下に入り込むことができないよう設計されます。雷対策としては、ガスタンクに避雷針を設置し、避雷針に雷が落ちると地面深くに吸い取られ、ガスタンクに影響を及ぼさない仕組みとなっているのです。

ガスタンクの基礎と地盤

安全対策が功を奏すために欠かせないのが、ガスタンクの基礎と地盤が堅牢であることです。前述したとおり、ガスタンクは地盤に杭を打ち込んで基礎を築きます。もしその地盤が軟弱であればガスタンクの安定が大きく損なわれ、地震に耐えることができません。軟弱な地盤は地盤改良を行って初めてガスタンクを設置できる地盤となるのです。

地盤改良とは、軟弱地盤が安定性を増すための工事のことです。土の力学的な安定条件は、沈下およびすべり破壊の問題と、水の浸透および排水の問題とに大別されます。地盤改良の目的は強度特性・圧縮特性・透水性の改善です。地盤改良の方法は土の置換・添加・締め固め・排水などさまざまなものがあり、軟弱地盤の深さや目指す強度によって工法を選択します。

株式会社セリタ建設では、経済性が高く、地盤の条件に最適な地盤改良を行います。まずはお問い合わせください。