道路の地盤改良工事の出来形管理

2020年12月28日 路床

道路地盤改良など土木分野において情報化施工の進展は顕著です。国土交通省は、中層地盤改良における施工履歴データを用いた出来形計測の基本的な取扱い方法や計測方法及び出来形管理の方法と具体的手順を示しています。この記事では、地盤改良における情報化施工の重要性を説明します。

国土交通省は平成313月、「施工履歴データを用いた出来形管理要領(表層安定処理等 中層地盤改良工事編)()」を公表し、中層地盤改良における情報化施工の推進を促しました。「表層安定処理」とは軟弱地盤の表層に働きかけて地盤を強靭化する工法のことです。代表的なものは表層混合処理工法で、軟弱地盤の表層にセメント・石灰などの改良材を散布し、スタビライザーやバックホウで混合攪拌し、ローラー等で転圧して締め固めるという手順を踏む地盤改良工法です。

また、中層地盤改良(中層改良と略されることもあります)とは軟弱地盤の深度が中程度の地盤改良を指します。深度ごとの分類では、軟弱地盤が2m以内の場合は浅層地盤改良、10m以内の場合は中層地盤改良、10mを超える場合は深層地盤改良となっています。土木学会などでは、浅層地盤改良工法は2〜3m程度以下の深さという具合に、幅を持たせた説明を行っています。

「施工履歴データを用いた出来形管理要領(表層安定処理等 中層地盤改良工事編)()」は、ICT地盤改良機に記録された施工履歴データを出来形管理に活用することで、出来形管理作業の効率化や省力化が図れることを指摘し、中層地盤改良の出来形計測・出来形算出方法が示されています。

「施工履歴データを用いた出来形管理要領(表層安定処理等 中層地盤改良工事編)()」で示された方法は従来の方法と比較して、改良箇所の現場への位置出し作業の効率化・出来形計測確認の省力化・施工記録(出来形管理資料)の作成の効率化・施工ミス等による手戻りの防止・立会い確認の頻度低減および写真管理の簡素化といった利点があります。

わかりやすく説明すると、取得した施工履歴データをチェックすることで、施工業者は精度管理を確立できると共に作業の負荷を軽減できます。効率が良く精度が高い施工が可能になるのはもちろんのことです。発注者にとっても、履歴データの数値をチェックすることで現場確認が不要になる他、検査の負荷が軽減されます。

私達セリタ建設は積極的な情報化施工によって迅速かつ低コスト、さらには環境に配慮した地盤改良を推進しております。道路をはじめとした地盤改良はぜひ弊社にお任せください。