ため池は江戸時代以前から作られた

2022年01月25日 ため池

ため池は江戸時代から明治時代にかけて作られたものが数多く現代に残っています。しかし、我が国においては、実はもっと古くから作られていたことがわかっています。大型機械がない時代に苦労して築かれたため池を、周辺の自然と共に守っていきましょう。

ため池の歴史

ため池の歴史

我が国におけるため池の歴史はたいへん古く、弥生時代には、ため池と似た性格・構造の施設が作られていたといわれます。古墳時代に鉄器や土木技術が伝わり、古墳を築くための技術がため池にも利用されることとなりました。ため池の大きさも増していったといわれます。

現在に残るため池のほとんどは、新田開発がさかんだった江戸時代から明治時代にかけて作られています。耐用年数を超えていると考えられるため池もあるので、改修工事が進められるところです。

大型機械がない時代のため池の作り方

大型機械が使われていない時代のため池の作り方の一例をご紹介します。

鍬で掘削し、「もっこく」や籠を用いた人肩運搬か、小車運搬が行われていました。転圧する際は、大人数で縦隊に並んで、音頭に合わせて締め固める「杵搗き」または「千本搗き」と呼ばれる方法が多く用いられていたようです。隊列を組んだ人々を追い立てて足で踏み固めさせる「踏みしめ」、大きな石を丸く平らに加工して縄を数本つけ、音頭に合わせて引き上げては落とすことで締め固める「タコ搗き」といった手段もありました。

現在のため池改修とため池の構造

戦後、ため池が新たに作られることは減りましたが、老朽化したため池を改修する必要が生じました。長い年月が経過したことで堤防の斜面が浸食されていたり、木製の樋管が劣化して漏水量がはなはだしくなっていたりするため池が増えたのです。

ため池の漏水を防いで堤防を強固にするために、前刃金という工法がよく用いられています。粘性土のような水を通しにくい材料を堤防の全面に用い、表面には保護盛土を施工します。大型機械を用いて土を締め固めることで堤防の強度を高めることができます。

ため池の自然

作られてから長い年月を経ているため池とその周辺には、独特な自然環境が形成され、たくさんの動植物が生息しています。ため池を結ぶ水路や田畑もまた、生物を育む重要な場所といえるでしょう。

先人たちの努力によって築かれたため池をこれからも大切に維持管理していきましょう。