浅層混合処理工法について解説

2021年07月27日 地質

浅層混合処理工法について特長や施工の流れを紹介します。浅層混合処理工法はポピュラーな地盤改良工法のひとつです。様々な強みがある一方で向いていない土地もあります。複数の工法と比較検討した上で工法を決定したほうがいいことを説明していきます。

浅層混合処理工法とは、軟弱地盤の土とセメント系固化材を混合・攪拌して地盤の強度を上げる地盤改良工法です。軟弱地盤がおおよそ2m以内で勾配が少ない土地に向いています。表層混合処理工法・浅層地盤改良・浅層改良とも呼ばれます。

浅層混合処理工法の特長

〇短工期

シンプルな工法なので短い工期で施工完了できます。

〇費用が抑えられる

他の工法と比較してリーズナブルに地盤改良できます。

〇多様な土質に対応できる

砂質土や粘性土向きの工法といわれますが、セメント系固化材の種類を切り替えることで腐植土や酸性土などにも対応できます。

〇地盤上の構造物のすべり防止や液状化対策として有効

 浅層混合処理工法で改良した地盤は現場支持力が高く、液状化を防ぐ効果が確認されています。

浅層混合処理工法の施工の流れ

①軟弱な部分を掘る

②固化材を改良範囲に均等に散布する

③バックホウに装着した専用アタッチメントで固化材と土を混合・攪拌する

④凹凸部を転圧・整形して養生する

 

浅層混合処理工法はバックホウ混合による地盤改良と捉えられがちですが、当社ではバックホウに装着した専用アタッチメントで作業することでよりスピーディな施工を実現しました。

また、当社の施工においては粉体改良方式とスラリー噴射方式から選択できます。従来もちいられている粉体のセメント系固化材は作業がスピーディに進む一方、粉塵が飛散します。発塵防止タイプの材料を使うことである程度は飛散を防げますが、それでも周辺環境への影響を懸念される場合はスラリー噴射方式を採用します。セメント系固化材のスラリー(セメント系固化材と水との混合物)は粉塵の発生を抑えることができます。

浅層混合処理工法には様々なメリットがありますが、施工には高度な技術が求められます。施工者の能力次第で仕上がりが左右される工法といえます。また、急勾配の地盤や地下水位より低い地盤では浅層混合処理工法による対応が難しいのです。他の工法と比較検討した上で地盤の条件に最適な工法を選択することが望ましいでしょう。地盤改良のご相談は実績豊富なセリタ建設までお寄せください。